新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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子宮蓄膿症の症状
 ワンちゃん、ネコちゃんの飼い主さんが子宮、卵巣の病気が怖いので
避妊を考えていると話をされるのを良く耳にします。
 では、本当に子宮、卵巣疾患は多いのでしょうか。
人と比べることは、難しいですが、そう多くはないと思います。
とくに、人と違い、不妊手術が広まり、ほとんどの飼主さんが
子供のころに不妊手術をされるようになったのも要因の一つだと思います。

 卵巣に多い疾患は卵巣腫瘍だと思います。
この疾患は、卵巣にある、黄体、卵胞が腫瘍化し、中には癌化します。
 子宮疾患に関しては、子宮蓄膿症、子宮筋腫、子宮内膜炎、などがあります。
その中でも、子宮蓄膿症はとても多く、月に数回は見ています。
 この疾患は、発情期(ヒート、人によっては生理)といわれる時期が終わってから
約1カ月以内に、食欲・元気減退、嘔吐、下痢、おりもの、大量の飲水などが見られます。
ほとんどの飼主さんが、上記の症状の2個以上を認めます。
 ポイントは、中高齢の子で、発情期終了後、1か月以内です。
さらに、症状が一致すれば、子宮蓄膿症を疑ったほうがよいですね。
確定診断は、超音波検査です。
 この疾患は早期に見つけると、手術で完全に治癒します。
しかし、発見が遅れると腎不全、DIC、腹膜炎、多臓器不全で死に至ります。
 
 お腹を開けると、このように子宮が大きくなり、
ソーセージのようになり、中には膿がたまっている状態です。 
これは、ゴールデンの子宮蓄膿症で貧血も併発していた症例です。
子宮蓄膿症 巨大

 このように、手術となると、他の疾患を併発していたり、
また、麻酔にリスクがかかることもあるので、早々に見つけることが良いでしょう。
そのためには、避妊を手術を受けていないワンちゃん、ネコちゃんの飼主さんは、
発情があれば、発情終了後1か月は良く観察しておいてください。
 もし、あれ?と思うことがあれば、先生に相談すると良いでしょう。

 この写真の子は、術後2日で貧血も改善し、歩いて帰宅されました。
病院に連れて来ていただいた際、子宮蓄膿症と診断し、手術をしないと
危ないですよ。と伝えました。
13歳と高齢なので、飼主さんがすごく心配され、また、手術をするのは・・・と
とても悩まれていました。
 飼主さんに血液検査、レントゲン、エコー検査、心電図の検査から
年齢はたしかに高齢でリスクもあるように思えますが、さまざまな検査の結果から
手術に耐えることが可能だとお話をさせていただき、手術に踏み切られました。
 
 現在、通院もなく、自宅でのんびり過ごしています。
この疾患は、避妊手術をしているとなりませんが、避妊手術を受けていないから
なる病気もありません。
 すべてのワンちゃんがなる疾患ではありませんが、避妊をされていない方は
気をつけて見てあげていてください。
きっと、何かのシグナル発していると思います。

 
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