原因は、水の飲む量、おしっこの回数、食事の組成などさまざまですが、
症状は、血尿と分かりやすいので、飼い主さんも早々に気づかれます。
しかし、中にはポルフィリン尿のように、赤くはない、血尿に見えないこともあります。
そういった場合、結石が形成されていることが多くあります。
膀胱結石の診断は、犬や猫と違い、超音波検査でしか見つからない結石は少なく、
ほとんどの場合、レントゲンで確認できます。
この子も、レントゲンですぐに結石が確認でき、飼い主さんにも見ていただきました。

2個の膀胱結石がおなかの中にあるのがあるのが分かると思います。
術後はこのように、結石がなくなっています。

この子は、5歳以上で、いわゆるうさぎの麻酔にリスクが生じる年齢だったので
飼い主さんと術前からお話をし、麻酔のリスク、手術をしない場合のリスクなど
ゆっくりとお話をさせていただきました。
良くお話をさせていただいた結果、内科療法をおこないました。
しかし、症状が改善せず再度、お話を行い、外科手術となりました。
手術は飼い主さんにも居ていただき、血管確保を行い、吸入麻酔を行い、
膀胱を切開し、結石を取り除きました。

このように、なるべく小さな傷にし、膀胱切開も可能な限り小さいものにしています。
この子は膀胱炎が重度で膀胱壁が肥厚し、教科書的な縫合ができない状態でした。
そこで、膀胱の縫合を特別な縫合に変え、吸収糸で縫合を行い、縫ったところからの
尿の漏れを確認の上、お腹を閉じました。
術後は2日間、尿道にカテーテルを装着し、入院としました。
翌日からご飯もモリモリ食べ、麻酔をかけるときから覚めるまで一緒にいた飼い主さんも
かなりびっくりされていました。
術前より、明らかに元気になっていました。
うさぎさんはカテーテルや入院が好きではないので、ストレスでご飯を食べないことがありますが、
この子は、ストレスのスの字もなく、もしゃもしゃ食べていました。
結石分析の結果は、『炭酸カルシウム』で結石としては珍しくないものでした。
手術の後、2日で退院され、10日後に抜糸を行い、現在は再発なく元気に過ごしています。
病院から遠くに住まれている方なので、検査や、治療で大変苦慮もされたと思いますが、
術後も毎日、面会され、治療にも熱心だったので、良くなって本当に良かったと思います。
飼い主さんの熱い思いが伝わったのだと思います。
今も、すごい勢いで、もしゃもしゃご飯を食べているかと思うと、顔がニコニコしてきます。
本当に、御苦労さまでした。
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