すぐに来院していただき、診察を始めるとレントゲンで、後肢の骨折を確認しました。
飼主さんは肢が動かないことと、骨折を気にされていました。
僕たちは骨折などはいつでも治せるので、整形に関しては、あまり
気にしていないのですが、飼主さんは見えてることが気になるのでしょうね。
僕も飼主なら、一番、気になる点は目に見える所だとおもいます。
交通事故で一番重要なのは、生死にかかわることが起こっているかでしょう。
この子も、すぐに、胸部レントゲン、腹部レントゲン、血液検査を行ない、
その後、エコー検査(超音波検査)も行いました。
エコー検査で、膀胱の中に高エコーのものが見えたので、
膀胱破裂を疑い膀胱造影検査を行いました。
膀胱造影は、尿道にカテーテルを通し、そこに、特別な造影剤を流し、
膀胱の形などを確認します。
この検査は、膀胱腫瘍、前立腺疾患などにも使っています。
膀胱腫瘍などは、エコー検査のほうが詳しい情報が得られるので、
する機会は減っていますが、必ず造影は行っています。
造影剤を流してみると、このように膀胱に流れ込まず、
お腹の中にばらまかれていました。

この結果から、尿道破裂もしくは、膀胱破裂を疑い、手術となります。
手術の結果、尿道破裂、膀胱破裂前立腺損傷が認められ、膀胱の損傷がひどく
再生が不可能なので膀胱を切除し、尿管を陰茎につなげています。
このように、交通事故などでは骨折以外に、生死にかかわることが
内臓でおきている事が少なくないので、元気だから様子を診るより、
詳しく検査をしたほうがよいでしょうね。
現在、この子は元気に飼主さんと自宅で過ごしています。
特に、犬や猫は体が柔らかく柔軟なので、目立った外傷がなくても
重症の子をたくさん診て来ています。
人の場合も、事故の翌日に急変し死亡する場合が少なくないので
物を言えない子達なので、検査に協力してくださいね。
飼主さんの生き甲斐のような子なので、助かって良かったですね。
車には気をつけて。
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