咬まれそうになったことがあるという方もいるかと思います。
この子は、近所を散歩していて、通りすがりの犬に咬まれ
それを止めようとした飼主さんも咬まれ病院に行かれました。
飼主さんが、病院の開く前に血相を変えて来院されました。
お話を聞くと、散歩中、相手方の犬が飼主さんのワンちゃんに
近づき、いきなり噛み付いてきたようです。
そこで、飼主さんが無我夢中で止めに入り飼主さんも怪我をしたようです。
すぐに診察に入りました。
明らかに右目から出血があり、眼球も左にくらべ小さくなっています。
眼の検査を行い、眼の膜(強膜)に傷があり、そこから
眼の中の液(硝子体液)が抜け落ちて、眼圧が落ちているようです。
状況をお伝えし、治療法を確認しました。
血液検査、レントゲン検査では特に異常は認められず、
すぐにフラップを形成し、経過を観察しました。

受傷後はこのように、右目が左眼に比べ小さくなっていました。
また、出血も多く、最悪の事態も考えましたが、受傷後、7日目から
徐々に眼が元の大きさに戻り、2週間後には元に戻りました。
飼主さんも、僕より、先に、眼が元に戻ってきたと喜ばれて来院されました。
この子は、運も良かったのと、早い治療が効をそうしたのだと思います。
散歩中に咬まれる、ドッグランで咬まれるなどの事例が年々、増えています。
咬まれるのも痛いですが、咬んだほうの飼主さんも犬好きの方なので、
心労を考えると、一昔前に『うちの子に限って』というのがあったように、
犬でもそのようなことがあるかもしれません。
今回は、無事に治ったので、大きな問題になりませんでしたが、
昨年は、このように咬まれたワンちゃんが失明したケースもあります。
お互いに、気をつけるしかありませんね。
傷つけられるほうも、傷つけたほうも、苦しいと思います。
うちの子に限ってと思わず、共同生活を楽しめればと思います。
この子の飼主さんの喜びようが今でも眼に浮かびます。
治ってくれて、本当に良かったですね。
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