早、10年近く経っています。
そうすると、だんだんお年を召したダックスが多くなり
腫瘍(良性・悪性問わず)を患ったワンちゃんが増えています。
この子も「お腹にプリッとしたものがある」と飼い主さんが連れてこられました。
この子は昨年、後足が動かなくなり、『ヘルニア』の手術を受けて間もない子です。
ヘルニアは手術で改善し、今では走れるようになっていますが、
不妊(避妊)をされていなかったので、診察の結果、『乳腺腫瘍』と診断しました。

写真ではなんとなく乳首の横に『しこり?』様のものが見えます。
マッチ棒の頭くらいの大きさで、硬いしこりが触れます。
この飼主さんは、毎日のようにお腹をさすっていただので気付かれたようです。
手術は術前に病理検査で『悪性の可能性もあり』と診断が付いていたので
飼主さんと相談し、マージンは2cmを確保し付属リンパ節も切除をする方向で行いました。
飼主さんは気付かれていませんでしたが、反対側の乳腺にも
しこりがあり、同時に切除を行いました。

手術後に、この手術の痕を見ると大きく切るな〜と思われる方も多いですが、
悪性のこともを考え、乳頭2つ、ソケイリンパ節も切除しました。
これくらいの手術であればドレーンチューブは入れませんが、
もう少し大きい手術になると本院ではドレーンチューブを入れます。
ドレーンチューブとは組織を取り除いた場合、
『死腔』といって、空間が出来ます。そこに液体などが溜まり
破裂したり、炎症をまねいたり、最悪、傷が開いて再手術ということもあります。
本院では、これらのことを予防するために、数日の間、
このチューブを入れておくことがあります。

入れた当初は、そこから排液していますが、
ほとんどの子が2〜3日で液が出なくなり、チューブを抜きます。
抜く際は麻酔などは必要なく、『スポッ』と抜けるので、
飼主さんはびっくりされます。
乳腺腫瘍以外にもほとんどの腫瘍で利用しますが、
入れていた子のほうが、入れなった子に比べ、傷の治りが早いですね。
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