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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 50歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会
日本獣医師会
北海道小動物獣医師会

妻、子供、犬3頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山
   クロカンスキー
   自転車
   バイク
   川下り
   カヤック
   

 

 

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犬の四肢に発生した血管周皮種の外科切除(再発)
 中高齢の犬の足にできる皮膚腫瘍の中に
血管周皮腫があります。
 今回、健康診断で採血時、
看護師が後足の内側に腫瘍があるのに気づき
手術まで行ったSハスキーの手術までの経過を
ご報告します。

 血管周皮腫はイヌの血管周皮腫は血管周皮細胞由来とされ
組織発生はいまだに明らかにされていません。
血管周皮腫は大型犬の成犬から高齢犬に多く認められ、
好発部位は四肢の関節部、胸壁と考えられ
血管周皮腫は転移することは稀です。
再発率は高く、繰り返しの再発することで
転移能を獲得することが 報告されている。
原発腫瘍では細胞の異型性は認められず、増殖活性も低く
再発を重ねることで細胞 異型度が増加する傾向にあります。
(鈴木隆 ‎2019 日本大学 博士論文より一部抜粋)

 このように血管周皮腫は再発を繰り返すため、
事前に大きなマージンを取る必要があります。

 PC211500_convert_20200118172927.jpg

 腫瘍は後肢の内側に直径10cm大で
骨に接触していました。
 初診時、かなり大きかったので
CTによる検査を行い、病理検査も同時に行いました。
 CTの結果、骨、筋膜まで到達していたため
再発予防を考え、断脚も視野に入れましたが、
飼い主様のご意向で、腫瘍のみ切除しました。

腫瘍は骨と神経に接し、血管を巻き込んでいました。
術後も歩けるように、血管と神経を剥離しました。

PC211506_convert_20200118173045.jpg

術後は腫瘍と共に、皮膚も切除したため
皮弁を作成し、翌日、退院としました。

 術後、2日間は痛みと、皮膚の緊張から
手術した足を上げていましたが、徐々に
痛み止めが効いて、歩けるようになりました。

 この腫瘍は、中高齢の犬に多く発生します。
再発が多い手術のため、当初から断脚を薦められることもあります。
かなり大きなマージンを取れれば
再発は無いのですが、発見時、大きくなっていることが多く
また手や足に発生するため、マージンを大きく取ることが
できないこともあります。
 
 犬の手や足にイボがある場合は、
早期に病理検査を行い、診断後、治療法を
飼い主様と相談の上、決定しています。

 この子の飼い主様は、毛の手入れもされ
まめにシャンプーも入れていただいていました。
それでも、腫瘍を見つけることがむすかしいので、
お時間のある方は、年に1〜2回、病院での健康診断や
トリマーに全身のお手入れをしていただくことお薦めしています。

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