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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会
日本獣医師会
札幌小動物獣医師会

妻、子供、犬3頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー
   自転車
   バイク
   川下り
   

 

 

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Mダックスの歯肉にできた悪性黒色腫
 Mダックスの歯肉にイボみたいなものができことに
気づかられる飼い主様がいます。
当院では、トリミング前の健康診断でもイボをトリマーさんが
見つけ、飼い主様に御報告することがあります。

 7歳以上の犬の歯肉にイボができる場合
多くが、良性のエプーリスです。
イボの中には悪性の腫瘍が見つかることがあります。
今回は、悪性の中でも黒色腫という、皮膚癌でよく知られている
腫瘍でした。
下顎の歯肉にポリープ状の腫瘍があります。

 P1150920_convert_20190226083947.jpg

 歯肉にできる腫瘍には下記のような報告(山口獣医学雑誌 (40), 31-35, 2013-12)
分類:炎症性疾患が59.8%
   腫瘍性疾患が35.6%(良性腫瘍18.4%,悪性腫瘍17.2%)

悪性腫瘍で一番多いのは、悪性黒色腫です。
悪性黒色腫は、多くな獣医師が論文を発表しています。
論文内容は、早期発見、早期治療、さらに、抗がん剤の効果を示しています。
 
 術前検査で、胸部レントゲン、血液検査を行い、
鎮静下にて病理検査を行いました。
病理の結果は、約1週間で報告されます。
結果は、悪性黒色腫でした。
飼い主さまと協議の上、下顎のレントゲンを撮影し、
下顎の吸収像を確認し、手術マージンを決定しました。
手術は、下顎を残し、可能な限り、腫瘍を大きく切除します。

 P2181010_convert_20190226084519.jpg

 手術後、2週間です。
どうしても、犬歯も抜歯したので、
下が出ていますが、個人差があるものの、
下が、外に出てしまいます。

P2231014_convert_20190226084608.jpg

同時に、下顎リンパ節も切除し、病理に出します。
術後のことを考え、食べ物や、お水をこぼさないよう、
頬の皮膚を形成し、2日間の入院後、帰宅としました。

 手術後は、2〜3週間、お水をこぼしたり、
食べ物をこぼしたりしますが、多くの子が、上手に食べ飲みできます。

 この子は、早期発見、早期手術、マージンも大きく切除したので
転移もありませんでした。
同時に切除したリンパ節にも転移は認めらませんでした。

術後は、抗がん剤の投与も行わず
元気に過ごしています。
この子のように、健康診断、トリミングの時に
異常に気づけば早期に見つけrことができます。
 中高齢の口の中にできるイボは
3割強腫瘍で、その半分近くが悪性です。
可能な限り、病理検査を行うことをお勧めします。
 飼い主さまも、無事に手術が終わり、
再発、転移もないので、喜ばれていました。




   
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