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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 53歳
獣医学博士(犬のマラセチア酵母の研究)

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会
日本獣医師会
北海道小動物獣医師会

妻、子供、犬2頭、猫2頭
と暮らしています。

趣味;登山
   クロカンスキー
   自転車
   バイク
   川下り
   カヤック
   スノーボード
   スキー
   

 

 

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Fブルドッグの頚椎ヘルニアの外科的治療法
 
下記には手術の画像が含まれます。

Fブルドッグが、数年前から飼育頭数が増えています。
愛くるしい仕草と、あの愛嬌に惹かれる方が多いのも納得できます。
 Fブルドッグは、皮膚病を始め、脊髄疾患の多い犬種としても
有名で、この子も、ある日突然、発症しました。

 正月早々に、元気が無く、おとなしいと近くの病院に行かれ
脊髄疾患では?と痛み止めの注射と内服薬をいただいていました。
注射は効果があるのですが、内服にしてから、あまり効果がないのか
飼い主様も心配になり、来院されました。

 診察台の上でも、元気が無く
首を触ると嫌がります。
この子は、痛みがないのか、キャンと鳴くといった症状はありません。

 レントゲンと神経学的検査にて頚椎に問題がありました。
犬種的には、頚椎のヘルニア、脊髄空洞症などのキアリ奇形などを疑います。
 飼い主様は、経過が長いので、
診断をつけて、早く痛いのを治して欲しいとおっしゃいました。
MRIを撮影させていただき、頚椎に椎間板ヘルニアを認め、
脊髄腔が圧迫されていることを確認しました。
 MRI画像から、手術適応と診断しました。
手術は、圧迫している椎間板を除去し減圧を行いました。
 頚椎の手術は、減圧を目的とした手術が多く、
この子も、椎間板物質を除去するとともに
脊髄の圧迫を解除することを行いました。
手術時間は、2〜4時間ほどです。
入院は、2〜3日必要です。

P1140913_convert_20190205094557.jpg


Fブルは頸椎が大きこともあり、手術時間が
4時間ほどかかりましたが、無事終了しました。

P1140911_convert_20190205094639.jpg

手術後、2日に退院となり、自宅での内科療法になります。
 頚椎の椎間板ヘルニアは、手術が難しいこともあり
どうしても内科療法になりがちですが、早期に画像診断を行い
外科適応であれば、行うことをお勧めしています。
 手術後、元気になり、
今では、手術以前の状態に回復しています。
頚椎の痛みは、飼い主様も心配な疾患で
どうにかして欲しいと思う気持ちが強く、
この子は、早々に診断、手術となり、飼い主様も安心されていました。
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