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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会

妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   

 

 

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時間の経過した猫の骨折
下記には手術画像が含まれます。
 
 骨折は、子猫や子犬に多く、飼い主さまも早期に
気づかれます。

 この子は、外に出していた猫で
家に帰宅した際には、すでに足をかばっていました。
 近くの病院で診察をしていただき
骨折が判明しました。
 骨折は、大腿骨の遠位で折れていました。
単純横骨折でした。
 骨折は、すでに時間が経っており、
少なくとも、1週間以上は経過しているようでした。
 飼い主さまと、相談の上
手術を行うこととなりました。
 手術は多頭飼育、お金をなるべくかけないということから
髄内ピンの挿入による、固定術を行いました。

 この手術は簡単で、かつ短時間ですむ手術です。
また、髄内ピンも簡単に抜くことができます。
 手術は、ご紹介頂いた日に行いました。
この子は、骨折してから時間の経過があり、
骨折部位周辺に線維芽細胞が付着し肉芽組織に置換されていました。
骨折は、時間が経つと、骨折を修復しようと努力します。
しかし、骨折した骨が離れていると骨同士が接合しないため
骨と異なる細胞で治そうとします。
これが、線維芽細胞です。

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線維芽細胞は線維状の塊になり、骨折部位の安定を試みます。
線維芽細胞は骨ほどの強度がないため、骨の治癒にはならず
さらに、手術時の障害になったり、骨の癒合不全を引き起こします。
 骨折から手術までの間、時間が経過すると
骨折部位に肉芽組織で包まれ、手術時間が延長します。
 この子の場合、骨折部位に肉芽組織が形成され
1時間ほど、手術時間が延長されました。
手術は無事、終了し、翌日に帰宅されました。

 P5110524_convert_20180512104926.jpg

 骨折から手術までの時間が長いと肉芽組織に置き換わり
肉芽組織の切除、除去などから、手術部位を大きく切開することになります。
骨折の手術は可能限り、正常な組織を壊さず
骨も露出しないようにしています。
この子の場合、骨の変位も重度だったので
切開部位も大きく、筋肉も大きく切開しています。

 骨折から、どれくらいで手術を受けるのが良いか
決まりはありません。
 骨折の状態、骨折部位、動物の体調などにより
異なります。

 ペットがいつもと違う歩き方や座り方をした場合、
明らかに足をかばう場合は早々に連絡をいただくか
ご来院をお勧めしています。

 この子は、幸せなことに
手術まで受けれたので、4本足で
歩けるようになります。

 飼い主さまも、ご心配されていたので
手術が無事、終わってご安心されたと思います。


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