新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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脾臓の腫瘍の外科手術(脂肪腫、血管肉腫、過形成)
 犬の腫瘍の中で、脾臓に発症する腫瘍は
重度で発見されるか、早期に発見されるか、
どちらかになる事が多い腫瘍と言われています。

 脾臓の腫瘍は、脾臓が破裂したり貧血を起こして
来院する事が多く、緊急手術になる事が少なくありません。
また、超音波検査の際に、見つかる事も多い腫瘍です。

 脾臓の腫瘍は悪性、良性の比率は
悪性43.6%、良性56.4%。
 腫瘍の分類は
1位 血管肉腫(23.5%)
2位 過形成(22.6%)
3位 血腫(19.1%)

血管肉腫の犬種の内訳は
1位 Gレトリバー
2位 Mダックスフンド
3位 Rレトリバー     (vet oncology N0.112016)

 当院では、通常の診察で超音波検査を多用しているためか
脾臓の腫瘍が多く見つかります。

 今回、脾臓の腫瘍をまとめてみました。
重傷例である、血管肉腫ですが、
手術は通常通り、正中切開を行い、可能限り
腫瘍の皮膜を破らず傷つけず体外に出して切除します。
 重傷例の多くが、貧血を伴い、凝固系異常も出ている事から
術前検査で輸血を行った後で行います。

 血管肉腫のほとんどが
一部、破裂して出血して見つかる事が多い腫瘍です。
 過形成は、このように、腫瘍が破裂せず
現状の形を残した状態で摘出されます。

 P1060102_convert_20160813104503.jpg

 脂肪腫は、このように脾臓に白色の脂肪が
腫瘍化し脾臓にへばりついています。

 P1060103_convert_20160813104552.jpg

 血管肉腫が悪性度の高い腫瘍で
血腹になっている症例の多くが血管肉腫です。

 脾臓の腫瘍の早期発見は
超音波検査がほとんどで、血液検査、レントゲンでは
早期発見は難しいと考えられます。
超音波検査で早期に発見できたとしても、
他の腫瘍のように術前検査で腫瘍の診断ができ無い事も
飼主さまにお話いたします。

 脾臓の切除は、開腹手術の中では
簡単な手術ですが、事前の検査が重要です。
 特に、貧血、凝固系の検査は必須です。
多くの場合、輸血も必要になるため、
輸血の準備も行います。

 脾臓を切除する事で
術後、合併症や重篤な疾患になる事は無いと
言われています。
 
 飼主さまが、自宅で脾臓の腫瘍の早期発見をと
考えている方は、ペットを右下に横に倒し、
肋骨よりお尻側を撫でるようにお腹を探索してください。
 ある程度、大きくなった腫瘍は
皮膚の上からでも触診が可能です。

 脾臓の腫瘍は発見と術前検査が重要です。
手術自体は大きな問題ではないので、
早期に発見さえすれば、担当獣医師とご相談の上
治療法をご相談してください。

 
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