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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 50歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会
日本獣医師会
北海道小動物獣医師会

妻、子供、犬3頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山
   クロカンスキー
   自転車
   バイク
   川下り
   カヤック
   

 

 

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フラット・コリーの鼻に出来た良性の黒色腫
 2歳のフラット・レトリバーの飼主さんが
お鼻の真ん中にイボがあると来院されました。

 診察すると鼻の真ん中に白い、イボがあります。
このように、黒い鼻の真ん中に直径0.8cm大の
腫瘤がありました。

 メラノーマ

 飼主さんと、針で腫瘍を少し刺して
細胞を採取し、病理検査を行いました。
結果は、『メラノーマ(黒色腫)』という診断でした。
 犬の場合、皮膚にできるメラノーマのほとんどが良性と言われています。
ある研究では、1116頭のメラノーマの犬のうち、悪性は全体の143頭、
約13%でした。
 この子も病理検査の結果、良性のメラノーマと診断されました。

 治療法は、皮膚のメラノーマの場合、基本は広範囲の外科的切除を行います。
メラノーマの多くは、皮膚、口の中、眼、肢先と多くの報告例があります。
この子は、お鼻にできたメラノーマでした。

 飼主さんと、病理検査の結果を踏まえ、治療法を話合いました。
飼主さんは、大きくなることを心配され、外科的に切除する治療法を
選択されました。

 手術は、全身麻酔下にて行いました。
どうしても、鼻は血管が豊富なため、出血がありましたが、
電気メス、半導体レーザーなどを使用し、30分で手術は
終了しました。
 その日の夕方、元気に帰宅されました。

メラノーマ術後


 手術で切除した腫瘍を病理検査に提出した結果、
腫瘍は切り取れており、悪性所見は認められませんでした。
 良性の腫瘍であることから、転移もなく、
1週間後に無事、抜糸もできました。

皮膚がん、黒色腫、メラノーマ様々な呼び名がありますが、
犬の場合、皮膚にできたメラノーマは、ほとんどが良性なので
マージンをしっかりと切除できれば、再発・転移は少ないです。

 また、皮膚がんは黒いものと思いこまれている方が多くいらっしゃいますが、
この子のように、白いメラノーマも少なくありません。
これは、皮膚のメラニン色素の細胞が腫瘍化するため、黒くなると
言われていますが、犬の場合、脱顆粒して白くなるものが多いように思えます。

 この子も、白い腫瘤だったので、飼主さんも不安では無かったようですが、
診察時に、メラノーマの疑いをお伝えしたところ、かなりびっくりされたようでした。
 初診から、検査、手術まで早々に終わり、
飼主さんも、かなり安心されていました。
 
 イボが全て悪性ではありませんが、中には良性でないものもあるので、
病理検査をお勧めしています。
 ほとんどの腫瘍の検査は、全身麻酔は必要ありません。
また、検査で切除する大きさも1~2mm位とかなり小さいものです。
もちろん、多く取れれば、良いですが、悪性良性の判断であれば
少しでも診断できます。
 金額も¥3000~¥8000なので、何万円もかかることはありません。

 検査に関しては、担当獣医師と相談のうえ
決断されてみてはいかがでしょうか?

 
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