特に、中高齢の犬の腫瘍が多くなっています。
この子も、11歳のシーズーで、糖尿病を患っており
避妊手術が必要で、手術を行いました。
飼主さんは、以前から外陰部に大きくなるイボがあり、
心配されていましたが、手術を希望されず経過をみていました。
今回、避妊手術が必要になり、気になっていた腫瘤を
取ってほしいと相談にいらっしゃいました。
手術は、糖尿病のコントロールが自宅で
出来ているので、早々におこなわれました。
インシュリンでのコントロールができており、
血糖値も180以下で推移できていました。
イボは、このように外陰部を押すようにできていました。

手術は外陰部を残しつつ、排尿障害を起こさないように取り除きます。
手術前に尿道の確認のため、尿道にカテーテルを挿入しておきます。

手術は、約1時間半で終了しました。

取り除いた腫瘍は、中に液体が貯留していました。

飼主さんも、大きな腫瘍であること、糖尿病であること、
さらに、高齢であることから、かなり心配されていましたが、
手術が無事、終わったことをお伝えすると安心されていました。

このように、手術後は可能な限り、元の形に戻し
排尿が困難にならないように整復、縫合しました。
飼主さんも、おしっこが今までのように出るか心配されていたので、
手術部を確認していただき、安心されていました。
糖尿病を持っていることから、術後の傷の治りを心配していました。
10日後には、無事、抜糸が終わりました。
抜糸後は、糖尿病の治療に専念できているようです。
腫瘍ができる子は、高齢で、基礎疾患を持っていることが
多く、飼主さんも麻酔、手術にかなり悩まれるようです。
担当医としっかりと話合い、手術を行うか、
ほかの治療法を行うか、考えていけると良いでしょうね。
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