新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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傷の新しい治療法(モイストウンドヒーリング)
 15歳のミックス犬が、肘がごわごわになり、
心配で来院されました。

 肘の診察をすると、毛が肘の部分にまとわり付き、
さらにカサブタがくっついている状態でした。
 
 傷の状態を確認させていただくため、
毛を刈らせていただき、カサブタを除去させていただきました。

 肘 外傷 術前

 傷の状態は、このように皮膚が欠損し
筋肉が見えている状態でした。
 飼主さんは、かなり心配そうに傷をご覧になり、
手術ですか?と質問されました。

 手術でも治ると思いますが、この子は、クッシングといって
副腎皮質機能亢進症を患っていました。
 この病気は、体の免疫力が低下し、外傷などの傷が治りにくいと言われています。

 そこで、飼主さんと相談のうえ、手術は行わず、新しい傷の治療法である
モイストウンドヒーリングを行うことになりました。
 
 モイストウンドヒーリングとは何でしょうか?
モイストウンドヒーリングとは浸潤環境下での創傷治療理論です。

 この理論を利用し、手術や飲み薬などを使わず傷を治すという治療法です。
本院では10年近く前から行い、多くの飼主さんに喜ばれています。

 この子は、飼主さんにも自宅で治療を手伝っていただき、
手術などを行わず、飲み薬も併用せずに治癒しました。

 これは、4週間後の状態です。
まだ、完全には治癒していませんが、
ガーゼなども必要なく、飼主さんも喜ばれていました。
 肘 モイストヒーリング 1

 このように、治療時間は手術よりもかかりますが、
麻酔のリスクもなく、また、痛みも少なく、飼主さんが想像されるよりも
きれいに治ると好評です。
 ただ、モイストウンドヒーリングは手術より治療時間がかかること、
治療を飼主さんにも手伝っていただくこと、治療の説明をしっかりと行うことなど
いくつかの難点もあるようです。

手術を行わず、外傷、手術の傷、また、自潰したものは
飼主さんと、お話をし、相談の結果、治療法を選択していただいています。
 
 現在、この治療法を選択された飼主さんは
事前の説明をしっかりと行っていることなどから
満足のいく結果が出ています。
また、飼主さんも喜ばれています。

 今後、この治療は広く獣医医療で使用されるようになると思います。
傷の治療の選択枝の一つになると思われます。

 何より、飼主さんの満足度は高いようです。
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