新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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CT画像からの椎間板ヘルニア手術
 動物医療の進歩は目覚ましく、犬や猫の検査も
人と同じように超音波検査、内視鏡検査、CT、MRIも可能になりました。
 
 この子は、3歳のMダックスの女の子で、以前にもヘルニアになり、
本院で内科治療を受け、治癒した子でした。
 初めてのヘルニアから、数か月後、前と同じように
腰を痛がり来院されました。
 飼主さんの意向で、前回と同様に内科治療を行い
改善しましたが、再発なので心配ということで、CTでの精密検査を行いました。

 CTの結果は、

 腰椎ヘルニア 3D 3

 わかりやすく3Dにすると

 こちらが前から腰骨をみた状態です。 
 
 腰椎ヘルニア 3D

 こちらは、腰骨を横から見た状態です。

 腰椎ヘルニア 3D 4

 このように、術前に椎間板ヘルニアがどれくらい出ているか、
また、どの位置に出ているか、また、固くなっているかなど、
CT以外では、わからない情報も得られています。
 
 では、CTが無いと手術はできないのでしょうか?
いえ、CTがあまり動物医療で普及されていない時代は、
どこの先生も脊髄造影を行い、手術を行っていました。
 本院でも、脊髄造影を行いヘルニアの手術に移行することもありますが、
CTでの画像診断のほうが、脊髄造影に比べ、優れている点が多くあります。
 
 ・画像を立体的に見れる。
 ・椎間板物質の固さなどがわかる。
 ・侵襲度が低い(脊髄に針などを刺さない)。

 もちろん、CTにも欠点があります。
 ・検査費用が高い(3万~5万)
 ・麻酔時間が、造影に比べ少し長い。
 ・設置している病院が限られている。

 上記から、本院では可能な限りCTを撮影し
手術部位、手術法、手術の難易度、術後の予測を飼主さんにお伝えしています。

 飼主さんも、CTの画像をご覧になり、手術の必要性、
難易度、など鮮明に理解いただけるようです。

 この子は、手術後、翌日には帰宅しました。
帰宅後、1週間で、術前とほぼ変わらなく歩けるようになっています。

 また、この子の場合、CTで現在、圧迫している場所以外にも
将来、ヘルニアになりそうな部位も判定でき、今回の手術の際、
一緒に、予防的開窓術を行いました。

 CTの前は、ヘルニアが治ったと思っていた飼主さんも
CTの画像をご覧になり、手術を決断されました。
 この子は、椎間板ヘルニアでヘルニア物質が脊髄を
半分まで押していても、歩いています。
 痛みは、飼主さんも気づけないくらいです。
このように、再発する子は、痛みにかかわらず、椎間板物質が
飛び出していることが少なくありません。
 
 飼主さんは、手術をして良かった言われていますが、
今回のようなことが、ヘルニアのワンちゃんに起きるとは言えないので、
担当獣医師と相談のうえ、内科療法、画像診断、手術、理学療法と
決めていただくと良いですね。


 
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