新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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犬の脳梗塞
 人の死亡原因、第3位である、脳卒中が犬にもあることは
あまり知られていません。
脳卒中の原因には脳出血、クモ膜下出血、脳梗塞があります。

2006年の厚生労働省発表によると年間約12.7万人が脳卒中が死因で亡くなっており、
うち6割が脳梗塞であると報告されています。
また6割のうち5~10%が1年以内に脳梗塞を再発する危険性があるともいわれています。

 さて、犬の場合は、人と同様なのでしょうか?
犬の場合、脳梗塞は見つけにくいので、発症率が把握できないようです。

小脳 脳梗塞

この子は、5歳のMダックスの女の子で、急に吐き気があり
右に倒れるようになり、心配で来院されました。
 MRIの画像診断で、小脳の部分に梗塞が認められます。
左側に梗塞病変が認められることから、右側に傾く傾向がありました。
 
 脳梗塞は、外観、症状から判断することは難しく、
やはり、MRIなどの画像診断に頼ることが多い疾患です。
 本院でも、発作がある、ケイレンを起こす、頭が傾く、
目が揺れているなどの症状を示し、来院される方は多くいます。

 そのほとんどが、急性で、かつ飼主さんは、かなりの不安を感じ
来院されます。
 悪化するのか、良くなるのか、この状態は改善するのか、不安ばかりです。
本院でも、可能な限り、飼主さんの不安を取り除くため、
画像診断を行っています。
 ただ、画像診断の問題点は、麻酔が必要なこと、画像診断が¥7~8万かかること。
MRIは、大学病院しか近くにないことなど、まだまだ、簡単にかいかないこともあります。
しかし、飼主さんと相談のうえ、お金の問題、時間の問題など
すべて考慮し、飼主さんも希望されたため、発症後、すぐにMRIを受けることができました。

 今回の小脳の脳梗塞は、日が経つにつれ、改善しています。
人と同じように、脳梗塞が起こることは分かっていますが、
人と同じような症状、また治療法、後遺症があるかは、今後の研究により
詳しくなっていくと思われます。

 この子の飼主さんも、MRIの結果を見て、安心されたようです。
脳梗塞の場合、ほとんどの子が72時間以内に改善しています。
 現在は歩けるようになり、日々、改善しているので、
自宅療養を行っています。

 後遺症が無いようなので、僕も飼主さんも安心しています。
この子のように、すぐにMRIが撮れて診断が出る子は良いですが、
時間、お金の問題などで診断を受けれない脳疾患の子もたくさん来院されています。
今後は、人のように簡単に、誰でもMRI検査が受けれるようになる日が来るのを
待っている、開業獣医師でした。

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