新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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自己多血小板血漿の骨折への応用
 最近、人でもアンチエイジングや、若返りなどを
テレビや雑誌で取り上げられています。
 その中でも、病院でしか出来ない治療のひとつに多血小板血漿を利用した
傷の治療、潰瘍の治療、口腔外科の治療、さらに、骨折、靭帯の損傷への利用が
進められています。

 もともとは、1990年代後半に、顎の骨を歯の治療で削った後に、
人工骨を入れていましたが、副作用などの問題から、自己の骨、血液などを
利用した治療が始まりました。
PRPの効能は多々あり、
 PDGF:血管新生、コラーゲン産生
 VEGF:血管内皮細胞の増殖・新生
 PDGF:細胞増殖、血管新生、コラーゲン産生
 EGF :上皮細胞の成長促進、血管新生、損傷治癒を促進
 TGF-β:上皮細胞・血管内皮細胞の増殖・新生、損傷治癒を促進

 現在、動物医療でも、取り入れられてきており、
本院でも骨折の手術時の疼痛管理、大きな皮膚欠損を伴う、腫瘍の手術の際に使用しています。

 自己多血小板血漿とは、別名(PRP)とも呼ばれ、
本院では、傷の再生医療、歯肉の欠損、また、海綿骨と併用し、
骨折部位での再生に使用しています。

 骨折での骨再生の効果は難しいと言われていますが、
海綿骨との併用を行い、再生医療として使用しています。
今回は、ウサギの骨折に利用し、疼痛管理、再生を目的に行いました。

 ウサギの骨折は、皮質骨が薄く、鳥の骨のような構造をしていることから
折れやすく、治りにくいので、手術をしない病院もあるようです。

 この子は、他の疾患で通院されており、
どこから落ちたかは分かりませんが、骨折されて来院されました。

 PRPの使用法は、骨折した部分に海綿骨を移植する際、
海綿骨にPRPを混ぜる方法を行っております。
 この子は、傷の治癒も遅く、抜歯が終了した時に、
注射針を使って、骨折部位に注入しました。

 PRPの注

 PRPは人の場合、美容形成で使用されており、
治療には¥10万くらい、かかるところもあるようですが、
 本院では、犬、猫、ウサギに使用する際は、体重にもよりますが、
¥5000~¥10000で行っております。

 ウサギの採血

 問題点は、10ml近くの血液を採取することくらいでしょうか。
ウサギさんの場合は、10mlは多いので、6~8mlくらい首から採取します。
もちろん、点滴を行い、採血した分を補っております。

 この子は、現在、順調に回復し、骨折も治癒し
今までのように歩けるようになると思います。

 今まで、ウサギの骨折、皮膚の欠損などで、
断脚、安楽死などを行っていた子に、様々な治療の方向性、選択があるようになり、
飼主さんも、治療の選択肢が増え、よいことだと思います。

 心配されている飼主さんも、治療後、元気に帰宅され
安心されていました。
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