新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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猫の膀胱結石の外科手術
 寒い時期は人も犬も猫も水を飲む量が減ります。
特に、猫はもともと水を飲む量が少ない動物なので、
冬になり、活動が低下するとさらに水を飲まなくなります。

 この子も、冬になり、水を飲む機会が減り、
おしっこの回数が減り、おしっこが濃くなり、病気になってしまいました。

 病名は『膀胱結石』です。
膀胱の中に結石(石)が出来、血尿とトイレの回数が増え、来院されました。
 初診時には、トイレの回数が多いため、膀胱におしっこは溜まってせんでしたが、
超音波検査で、膀胱内に石のような映像が映り,立ち会っていた飼主さんも
結石の確認していただきました。

 膀胱結石の成分から、お食事で溶けるものでしたが、溶けるまでの日数が長くかかること、
また、その間、飼主さんが血尿、トイレの回数が多いのが可哀そうということで、
手術を選ばれました。

 手術は、術前検査を行い、麻酔を受けれるか判断し、
当日、血管を点滴で確保し、膀胱を一部、切開し、結石を取り出します。
 その様子がこの写真です。

猫の膀胱結石

 このように、膀胱を糸で少しだけ釣り上げて、メスで切開し、結石の直径分だけ切ります。
結石の直径は、事前の超音波検査で把握できているので、何も問題はありません。

膀胱結石 結石

 その後、膀胱を溶ける糸で縫い合わせ、膀胱を生理食塩水で膨らませ、
縫った所からの漏れが無いかを確認し、腹膜、皮下組織、皮膚を縫い合わせ、手術は終了です。
手術時間は1時間とかかりません。
 どれくらい、皮膚を切るかというと、このような大きさになります。

膀胱結石 術後 皮膚縫合

 だいたい、指2本分くらいで済みます。
以前は、術前の検査で結石の数、大きさなどが分かりづらく、
手術の際、大きく皮膚を切開していましたが、
現在は、術前検査で細かく分かるようになったので、
このように、手術も短時間で、傷も小さく済むようになりました。
なにより、猫ちゃん自体が痛くなく、麻酔のリスクも軽減できますね。

 現在、手術は短時間で終わるように、術前検査をしっかりと行い、
なるべく麻酔の時間を短く、傷も小さくなるように努力しています。 
 現在、泌尿器疾患は初診時から超音波検査をしたほうがよいと言われています。
その理由としては、膀胱癌の増加、結石の確認などはレントゲン、尿検査では
見つかりにくいからです。
 
 この子も、初診時に超音波検査で膀胱に高エコーの物質が確認され
膀胱結石と診断されていました。
 手術は傷も小さいこともあり、2日後には退院となり、
退院の日からご飯を食べ、痛みも無いようだと飼主さんも喜ばれていました。
何より、傷が小さいと痛みも少ないので、元気になるのが早いですね。
 
 膀胱結石は昔に比べ、キャットフードの改良がなされ
発症率は低くなっているものの、いまだに、手術は少なくありません。
また、以前に比べ、食事療法で消失するようなストルバイト結石が減り、
手術でしか取り出せない、シュウ酸カルシウムの結石が増えてきています。

 手術は無事に終わることはもちろん、患者さんに、負担の無いよう
施すことも重要なので、飼主さんもびっくりするくらい、早くに元気になり、
症状も無くなったので、再発予防に気をつけていただいています。

  
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