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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会

妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   

 

 

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ジャンガリアンハムスターの乳腺腫瘍の外科手術
 1歳以上のメスのジャンガリアンハムスターには乳腺腫瘍ができることがあります。
ジャンガリアンハムスターには腫瘍が多く、脇の下にできる腫瘍は
乳腺腫瘍が知られています。

 ハムスターの報告は、海外より日本国内での発表がされています。
下記に論文による報告を紹介します。
 ジャンガリアンハムスターにおいて最も多く認められた
外皮系腫瘍は、乳腺腫瘍、異型線維腫、乳頭腫。
自然発生した乳腺腫瘍12症例を形態学的に検索したところ、
単純腺腫、管状乳頭状腺癌、複合癌の3つのサブタイプであると報告されています。
(近藤、日大、2009より)

45例の乳腺腫瘍には、14個の腺腫、18個の腺癌、1個の脂肪癌、
2個の悪性腺上皮上皮腫、1個の良性混合腫瘍、および7 個のバルーン癌肉腫が含まれた。
(H.Yoshimukra.Veterinary Pathology 52(6) · May 2015より)

 このように、ハムスターの乳腺腫瘍は女性ホルモンに関連しており
自然に発症することが知られています。
乳腺腫瘍がガンが多いと言われる所以は、この報告からだと推測されます。

 この子は、近くの病院で診察を受け、手術が必要で
当院に手術を希望され来院されました。

 腫瘍は、左前肢の付け根に1cm大のシコリがありました。

PC280894_convert_20190112105836.jpg

術前に病理検査を行いたいのですが、多くのハムスターが
検査を痛がり、嫌がるので、手術の最中に可能な場合、
術中に病理を行います。

 飼い主様に、麻酔の注意点、手術の注意点、術後の注意点などを
説明させていただき、手術を行うこととなりました。

 手術は、全身麻酔下にて行います。
麻酔薬は、セボフルレンという吸入麻酔を使用します。
多くの動物病院では、イソフルレンを使用しますが
麻酔のリスクや刺激性の副作用を考え、
当院では、エキゾチック動物の麻酔に関してはセボフルレンを使用しています。
 手術は、腹膜、筋肉、神経を傷つけないように注意を払い
半導体レーザー、電気メスを使用し、剥離切除を行いました。

 PC280896_convert_20190112105856.jpg

 手術は20分で終了し、麻酔からの覚醒は5分でした。
術後は、病院の中で待っていただいていた、飼い主様と
面会の上、夕方に帰宅となりました。

 術後、多くの子が
自ら抜糸を行いますので、抜糸処置はありません。
傷も綺麗に治っていきますので、ご安心ください。

ハムスターの皮膚の腫瘍は、発生当初、
皮膚の下にできたものか、皮膚にできたものかで
腫瘍の特性が異なります。

 食欲があり、元気であれば
手術の適応となることが多いので、
手術はしたくないと、お考えでも一度、
診察をお勧めします。

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Fブルドッグの頚椎ヘルニアの外科的治療法
 
下記には手術の画像が含まれます。

Fブルドッグが、数年前から飼育頭数が増えています。
愛くるしい仕草と、あの愛嬌に惹かれる方が多いのも納得できます。
 Fブルドッグは、皮膚病を始め、脊髄疾患の多い犬種としても
有名で、この子も、ある日突然、発症しました。

 正月早々に、元気が無く、おとなしいと近くの病院に行かれ
脊髄疾患では?と痛み止めの注射と内服薬をいただいていました。
注射は効果があるのですが、内服にしてから、あまり効果がないのか
飼い主様も心配になり、来院されました。

 診察台の上でも、元気が無く
首を触ると嫌がります。
この子は、痛みがないのか、キャンと鳴くといった症状はありません。

 レントゲンと神経学的検査にて頚椎に問題がありました。
犬種的には、頚椎のヘルニア、脊髄空洞症などのキアリ奇形などを疑います。
 飼い主様は、経過が長いので、
診断をつけて、早く痛いのを治して欲しいとおっしゃいました。
MRIを撮影させていただき、頚椎に椎間板ヘルニアを認め、
脊髄腔が圧迫されていることを確認しました。
 MRI画像から、手術適応と診断しました。
手術は、圧迫している椎間板を除去し減圧を行いました。
 頚椎の手術は、減圧を目的とした手術が多く、
この子も、椎間板物質を除去するとともに
脊髄の圧迫を解除することを行いました。
手術時間は、2〜4時間ほどです。
入院は、2〜3日必要です。

P1140913_convert_20190205094557.jpg


Fブルは頸椎が大きこともあり、手術時間が
4時間ほどかかりましたが、無事終了しました。

P1140911_convert_20190205094639.jpg

手術後、2日に退院となり、自宅での内科療法になります。
 頚椎の椎間板ヘルニアは、手術が難しいこともあり
どうしても内科療法になりがちですが、早期に画像診断を行い
外科適応であれば、行うことをお勧めしています。
 手術後、元気になり、
今では、手術以前の状態に回復しています。
頚椎の痛みは、飼い主様も心配な疾患で
どうにかして欲しいと思う気持ちが強く、
この子は、早々に診断、手術となり、飼い主様も安心されていました。

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