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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会

妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   

 

 

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猫の心筋症による血栓塞栓症の診断
 猫にも心臓病があります。
犬ほど、多くないですが、年に数例、来院されます。
猫の心臓病の多くが、他の病気の検査の際に
心臓の異常が見つかります。

 この子は、朝、急に歩けなくなり
後ろ足が立てなくなり来院されました。
 診断は、心筋症による血栓塞栓症でした。

 塞栓症の診断は、触診、視診、聴診などにより
確定することがほとんです。
検査では、レントゲン、超音波、CTなどを用い
確定診断が行われます。

肥大型心筋症の猫の 33%から 50% が動脈血栓塞栓症に
罹患していると報告されています。
動脈血栓塞栓症に関連する予後について
35%が生存したものの,予後は悪いという報告もあります。

 治療法に関しては、
外科療法と、内科療法があります。
多くの場合、内科療法を行います。

 入院、点滴と同時に
血栓溶解作用のある、低分子ヘパリン、
ウロキナーゼ、t-PAの投与を行います。

同時に、甲状腺機能のチェック、レントゲン、心電図、心臓の超音波検査を行います。

この子は、心筋の厚さが7mmとグレーゾーンでした。
一般検査では、心筋症と診断するには難しく、
左心房の拡張、血栓の有無により、心筋症と診断しました。

心筋症 変更_convert_20180929161858


 飼い主様は、もっと早くに気付いていればと
おっしゃいますが、心雑音も乏しく、レントゲンでも
大きな異常を認めず、血液検査にも異常を認めませんでした。

 最近では、血栓症の特効薬はないものの、
効果を認めたいう論文が発表されています。
 
 急性期の抗血栓薬として低分子ヘパリンのみを使用した個体群は
,低分子ヘパリンと tPA を併用した個体群に対して
有意な生存期間の延長が見られたことより
猫の動脈血栓塞栓症に対する低分子ヘパリ ンの単独使用は,
予後を改善させるうえで有効 であることが示唆された。
(動物の循環器 第 46 巻 2 号29‒35 (2013)より抜粋)

 猫が急に歩けなくなった、大きな声で鳴いているなどの症状があれば
早めに来院をしてください。
可能であれば、低分子ヘパリン、抗血栓薬、甲状線の検査なども
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