新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会

妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   

 

 

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高齢の犬に多い精巣腫瘍の外科手術
 犬は、去勢をしていない子が多くいます。
 理由は、手術するタイミングが合わなかった、
マーキングなどしないので困っていない、
かわいそうなどです。
どれも、よくわかる理由です。

 当院では、理由のない
去勢手術を勧めていませんが、
精巣の腫瘍が特に多いといったことはありません。

 この子は、他の病院に長い間、かかっており
精巣の腫瘍を診察をしていただいていたようです。
しかし、かなり大きくなり、不安になり来院されました。

P2040391_convert_20180220154934.jpg


 初診時には、正常な精巣と比べ、数倍の大きさになっていました。
診断は、精巣腫瘍です。

 犬の精巣腫瘍には
・セルトリ細胞腫・・・・・52%
・精上皮腫・・・・・・・・・・36%
・ライディッヒ細胞腫・・・2%
セルトリ細胞腫の発生は,潜在精巣で71%と効率であると報告されています。

 飼い主さまと相談し、このまま経過を見ても
改善しないこと、精巣腫瘍はまれですが、転移することもあることなどから
外科的に切除を行うこととなりました。
 
 手術は、半日入院で行われます。
お昼前に入院し、夕方には退院となります。
術後は、縫合部を濡らさないよう、舐めないよう
気をつけていただきました。
 抜糸は、10日後に行いました。

 P2040392_convert_20180220155012.jpg

 病理検査は、悪性セミノーマでした。
悪性であるものの、脈管侵襲もなく、転移はありませんでした。
しかし、正常そうに見えていた小さい方の精巣も悪性でした。

 精巣の腫瘍は転移率が低いため、
老齢の犬に麻酔をかける麻酔をかけることを心配される
飼い主さまは多くいらっしゃいます。
また、以前、診察していただいた病院で麻酔は。。。と
言われている方も多くいらっしゃいます。 

 手術は麻酔を行わないとできませんので、
その辺りは、事前の検査
1、血液検査
2、レントゲン
3、心電図
4、場合によっては、超音波検査、CTも必要になることがあります。

 手術は半日入院、20〜30分くらいなので、
事前に、担当獣医師とご相談の上、
治療法をお決めください。

 このこの飼い主さまも、
手術前は、かなり心配されていましたが、
「大丈夫ですよ。元気になりますよ」と
お伝えし、安心されていました。

 高齢の犬で、精巣の
大きさが違う、精巣が大きくなった場合は
ご相談ください。


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猫の腎不全用サプリメント
 腎不全と診断された場合、多くの病院で
食事療法、血管拡張剤などを勧めらます。
中には、輸液療法やサプリメントも勧められることがあります。

猫の腎不全の治療には、
・脱水・・・・・・・・・・・・・・・・・水分補給、点滴
・高血圧症・・・・・・・・・・・・・ACE,ARB,カルシウムチャネル拮抗薬
・タンパク尿・・・・・・・・・・・・低タンパク食、ACE,ARB
・尿毒症・・・・・・・・・・・・・・・腎臓保護薬、制吐剤、低タンパク食など
・リン・カルシウム異常・・・・リン吸着剤、低リン食
・代謝性アシドーシス・・・・・クエン酸カリウム

 上記のように、腎臓病と言っても各腎臓病の病態によって
治療を変えています。
この中で、サプリメントは高リン血症の治療にサプリメントが用いられます。

 当院では、猫のサプリメントとして、
4種類、提案しています。

 P2030389_convert_20180203171246.jpg

 カリナール:炭酸カルシウム(ご飯に混ぜる)
 イバキチン:炭酸カルシウム、キトサン(ご飯に混ぜる)
 レンジアレン:塩化第二鉄(ご飯に混ぜる)
 ネフガード:活性炭

 ネフガード以外は、食事中に含有しているリンを吸着し
便に排出するサプリメントです。
ネフガードは、人のクレメジンと似通ったサプリメントです。
犬猫の腎不全にクレメジンの有用性を示す報告クレアチニンの上昇抑制
臨床症状の改善したいという口頭発表がなされています。

 カリナール、イバキチンは炭酸カルシウム製剤なので、
便秘になること、血中カルシウム濃度が上昇することが知られています。
 
レンンジアレンアは、塩化第二鉄で強いリン吸着作用があります。
副作用は多く使うと下痢になることがあります。

 これ以外には、水酸化カルシウムもあります。
こちらは、人の方でも使用されていますが、
動物用はまだ、発売されていません。

 腎不全の治療には、様々な方法があります。
今、自分の猫、犬にあった治療法を確認し、
治療を行うことをお勧めします。

 腎不全は、悪化してからでは
後悔する病気です。
 担当獣医師と相談の上、
より良い医療をお受けください。

 

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