新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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新しい犬のアトピー治療法と治療薬
 犬の皮膚病の中で、アトピーは多くを占めており
難治性の皮膚病としても知られています。

 当院では、今までの治療
・ステロイド
・シクロスポリン
・抗ヒスタミン剤
・減感作療法
・インターフェロン療法
・外用・シャンプー療法
・漢方
・サプリメント などの治療法と異なる治療法を開始し
かなり良いと飼主さまから喜ばれています。

 その治療法は、オーストラリアでは
数年前から開始されている治療薬です。

 当院では、日本での発売以前から使用し
現在、ステロイド、シクロスポリンの使用による食欲増進
肥満、多飲多尿、嘔吐などの副作用で継続できない子達に
使用し、飼主さまから喜ばれています。
 さらに、糖尿病、クッシング、ご飯と一緒に与えれないなどの
今までの薬の投薬の難しい子達にも安全に与えやすくなりました。

 現在、アトピーで困っているワンコ達には朗報です。
まずは、担当の獣医師と相談してみて下さい。
 
 日本での発売は、2016年6月の予定です。
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骨吸収を伴った爪にできた扁平上皮癌の外科手術
 犬の爪の処理を怠ると、爪が折れたり
剥がれたことがある飼主さまは、多くいらっしゃると思います。

 この子も、爪を切るタイミングが無く
長い状態が続いたようです。
 飼主さまが帰宅し、家の中が血だらけになり
本人も舐めていたようです。

 心配で、当院に来院されました。
爪から出血を伴い、炎症も伴っていました。
すぐに止血と、抗生剤の投与を行い
経過を見ることになりました。
 出血はすぐに止まったのですが、傷が治らず
病理検査を行うこととなりました。
 病理の検査は、炎症と言うことでしたが、
臨床像と異なることから手術を提案しました。

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 15歳、心臓病を持っていることから
飼主さまも、手術には二の足を踏んでおり
ためらっていましたが、レントゲン写真で骨吸収を
認めたため、悪性の腫瘍を考え、飼主さまとよく話をしました。

 飼主さまも、心配だけど愛犬が痛がり、
歩くことも大変になってきていたので、手術立ち会いの元
手術をする事になりました。

 手術は、麻酔管理と、疼痛管理を徹底し
手術器具も半導体レーザー、電気メス、などを駆使し
短時間で終わるように用意しました。

 手術は40分で終了し、翌日には帰宅が可能でした。
術後から、元気で食欲もあり、飼主さまも喜ばれていました。
 術後はこのように、なっています。

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 術後、3日からは足を着いて歩けるようになり
すこぶる元気になり、飼主さまの顔も、険しさが無くなっていました。

 病理の結果は扁平上皮癌で、腫瘍マージンも十分でした。
さらに、脈管侵襲もなく、再発、転移もほぼ無い事が確認できました。

 抜糸は、14日後に行い、その頃には
散歩も出来るまで治っていました。

 手術に踏み切るには、年齢、持病などが心配だと思います。
担当獣医師と相談の上、麻酔のリスク、手術の危険性などを
話し合い、一番良いと考えらる方法を選択してください。

 指の扁平上皮癌は爪下扁平上皮癌が最も多く、爪下上皮以外に由来するものは少数です。
犬種はラブラドールレトリバーやフラットコーテッドレトリバーが多い印象がありますが、
ミニチュアダックスやビーグル、シーズーなどにも発生が見られていますパソラボから転載)。
腹膜炎を併発した犬の子宮蓄膿症の外科手術
 犬の子宮蓄膿症は、毎週のように来院される産科疾患です。
現在では、早期にエコー検査で確定診断が可能で、
内科療法、外科療法ともによい結果が出ています。

 症状は、食欲が無い、元気が無い、嘔吐、下痢、おりものが出るなど
様々です。
 発症年齢は、中高齢から増加しますが、
2歳でも発症する事があります。
 子宮疾患なので、メスの未避妊の犬に限られます。

 この子は、7歳のチワワで、昨夜から下痢で来院されました。
食欲は少し落ちていますが、特に変わった事はありませんでした。
問診で、1ヶ月前に発情があったという事で、超音波検査をさせていただきました。
エコー検査では、子宮に液体が溜まっており、明らかに
子宮蓄膿症を示す所見でした。
 血液検査では、炎症性たんぱくが増加し、白血球も軽度増加していました。

 飼主さまに、診断名と治療法を説明しました。
内科療法として、オーストラリアで発売されているアグレプリストン。
外科療法として、卵巣子宮摘出術があります。

 今回は、飼主さまと相談し、外科療法を選択しました。
外科療法は、
・点滴を行い脱水を改善
・抗生剤の投与
・鎮痛薬の投与
手術の順になります。

 当院では、一般状態が良ければ、可能な限り早期に手術を行わせていただきます。
この子も、入院の当日に緊急手術となりまっした。
飼主さまも一緒に手術を見学されました。

手術前に超音波検査にて、子宮が破裂し
お腹の中が、膿で満たされており、緊急手術が必要でした。
 緊急で開腹手術を行い、子宮と卵巣を摘出しました。
開腹時はこのように、お腹の中に黄色の膿が溜まっています。

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 手術は、膿を吸引し、約1リットルの生理食塩水でお腹を洗浄しました。
手術後は順調に回復し、2日後に退院となりました。

 このように、子宮蓄膿症は子宮が破裂する事もあるため
一般状態が良ければ早々に手術をした方が良いと考えられています。
もちろん、手術が必要ない場合もあるため、獣医師とよく相談の上、
治療法を決めてください。

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