新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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猫の肥満細胞腫の外科手術
 猫の皮膚にできもの(イボ)が出来た場合、
お時間があれば動物病院に行かれた方が良いかもしれません。

 犬と異なり、猫の皮膚にできるイボ(腫瘍)は
悪性のものが多いとされています。

 今回、猫の皮膚に出来た腫瘍が肥満細胞腫であったため
内科的治療の伴い、外科的治療も行った症例です。

 この子は顎の下に皮膚炎があると来院されました。
飼主さんは掻いた傷だと思われていました。

 MCT ネコ 術前

 傷の状況から自己免疫性の皮膚炎を疑い、
飲み薬をお渡しし、ひっかかないようにエリザベスカラーも
付けていただきました。
 飲薬とカラーで皮膚は改善したので、投薬は終了し
治療も一度、終わりました。
 お薬を止めてから、1週間後に再発したと来院されました。
治療を終えるときに、再発があるようなら病理検査を行いましょうと
お伝えしていたので、飼主さんも検査をご希望されていました。

 検査は、皮膚炎の一部を鎮静下にて切除し、病理検査に出しました。
結果は『肥満細胞腫(Mast cell tumor)』でした。
この腫瘍は猫の皮膚にできる腫瘍で、悪性の腫瘍の一種です。
 
 猫の皮膚の肥満細胞腫は悪性度は高くなく、
投薬治療によっても、小さくなることが多いようです。
飼主さんは、当初、投薬治療を望まれましたが、再発をしたことから
外科的に切除を希望されました。

 ネコ MCT 術中

 手術の前に、飲み薬で小さくしておき、
これ以上小さくならない状態で、マージンを決めて
切除しました。

 手術は40分くらいで終了し、当日に退院となりました。
皮膚の形成はフラップを作成し、縫合をおこないました。

 P1030726_convert_20130912153034.jpg


 術後は術部を掻かないように
カラーを着けていただき、10日後に抜糸となりました。
 
 術後は抗がん剤などの投与は行わず、
カラーも外して元気にすごしています。
 猫の皮膚にできるイボの多くは悪性のものが多いと言われています。
特に、この肥満細胞腫は大きくなったり、小さくなったり、
さらに、炎症を伴ったりと、外見を変えていくことが多い腫瘍です。
病院からのお薬にも反応しやすいため、確定診断は組織を一部採取した
病理検査が有効です。

 手術は、フラップを作成したり、皮弁を作成したり
必要な手技はたくさんあります。
 しかし、皮膚の手術では、ほとんどの場合、日帰りで手術が可能です。
担当獣医師とお話合い、治療方針をお決めください。


 
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犬や猫の貧血の骨髄検査とは
 貧血は、日頃の診察でも
よく見られる病気です。

 特に、犬の場合、突発的に起こることが多く、
飼主さんは、「元気がない」「しんどそう」
「動かない」などの症状を訴えて来院されます。

 貧血の診断は、お口の粘膜や、耳の中、歯茎などを
観察するだけで診断が可能なことが多いです。
しかし、確定するには、血液検査が必要で、精密検査も必要です。

 今回は、特に白血病や、骨髄疾患、再生不良性貧血などの
除外診断、もしくは確定診断に必要な検査である骨髄検査を紹介します。

 骨髄検査は、鎮静もしくは麻酔下で行われる
骨髄針を用いた検査です。

 骨髄は、骨の中にある柔らかい組織です。
この部分を検査することにより、造血細胞の変性などが
顕微鏡レベルで行えます。

 本院では、血液系の病気の際、実施しています。
手技は、全身麻酔下で行われます。
 採取する骨は、多くの場合、上腕骨から行われます。
この部位は、筋肉や神経、大きな血管なども無く
容易に採取が可能になります。
 もちろん、他の部位、たとえば大腿骨で行う場合もあります。

 検査は下記の写真のように行われます。
麻酔下にて毛を刈り、消毒を行い、無菌的に行われます。

 骨髄検査

 時間は、採取、麻酔から覚めることなども含めても
20~30分で終了します。

 採取した、骨髄は病理の専門医に診察してもらいます。
検査結果は約3~5日で出ます。
 
 骨髄穿刺を行った後は、自宅でゆったりと過ごしていただきます。
痛みは、鎮痛剤を用いた麻酔下で行われますので、疼ではありません。
 この検査は鎮静や麻酔は必ず必要だと考えられます。

 
 ペットの検査は人と同様に、多種多様です。
犬だから、猫だからということは、今は昔なのでしょう。

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