新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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無事、里親さんが見つかりました。子猫の里親さん募集のお知らせ
 こちらのネコちゃんは、10月4日に
恵庭の方が、ご家族として、迎え入れてくれました。
 良いご家族に、出会えてよかったです。 
保健所さんから、けがをした猫が保護されました。
本院で治療し、骨折は治癒しました。 
他にもあった病気も治療し、今は元気、いっぱいです。

 2カ月の男の子です。
おしっこ、うんちの方は完璧です。

 もし、里親さんになってもらえる方は
お電話いただけるとありがたいです。

子猫の里親さん
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診察時間変更のお知らせ
 10月21日から診察時間が変更になります。
詳しくは、下記に掲載してあります。


診察時間の変更

 トリミングは今まで通り、日曜日の午後も行っております。
金曜日の午後もトリミングを行っております。

 金曜日は全日、予約優先制です。


 日曜日の午後が休診となるため、日曜日の診察は
混雑が予想されます。
 ご迷惑をお掛けいたします。

 
鼻出血が続いていたダックスの外科処置
 中高齢になると犬も猫も鼻水が出たり
鼻血が出てくる子が来院されます。

 この子は、11歳のダックスフンドで
以前から鼻水が出たり、くしゃみを良くすると
来院されました。

 犬の場合、鼻水が出る病気には
・鼻炎(アレルギー、細菌性・ウイルス性など)
・異物
・腫瘍
・寄生虫など
上記のことが教科書的には記載されています。
 
 しかし、本院では上記以外に犬歯の歯槽膿漏、歯周病で
くしゃみ、鼻水、鼻血で来院されるケースが多くあります。
 この原因を示す犬種の多くは、鼻の長いMダックス、シェルティー
プードルが多いように思えます。

 ここ1カ月で2例、鼻血を主訴に来院された子も
Mダックスでした。

 この病気の多くの子が重度の歯周病を患っています。
この子も、このように歯石が多量に蓄積し、口臭も
かなりのものでした。

 歯石 術前1


 歯が原因でくしゃみ、鼻水を出す場合、腫瘍も多発しているので
腫瘍を疑う症例の場合、CTやレントゲンで歯の状態などを
確認し、その後、手術となります。

 歯石 術前2

 今回の2例とも、術前検査にて腫瘍を疑う病変が無く
抜歯と、スケーリングを行いました。

 この子は右の犬歯の歯根部が溶けており
さらに、鼻の骨も溶けていました。
歯周病が原因で、鼻の骨を溶かし、その炎症により
鼻水、くしゃみが出ていたようです。
 通常であれば、犬歯を抜くのは時間がかかりますが、
この子の場合、大根を抜くかのように簡単に抜けました。
 抜いた後の状態がこちらになります。

 歯石 術後 1

 抜いた犬歯の跡が、まるで洞窟のように鼻の穴まで
貫いていました。
 不思議なことに、このような歯は抜いても出血は少量で済みます。

 さらに、もう1頭は両方の上顎犬歯が鼻の穴まで到達していました。
鼻から綿棒を入れると、このように抜いた歯の穴から見えています。

 歯石 術後 2

 術後は、当日の夕方に帰宅となります。
術後は、数日、鼻血がでますが、ほとんどの場合、
3日以内には出血は止まります。

 術後は抗生剤、止血剤、痛み止めを飲んでいただきます。
その後は、他の歯もスケーリングとポリっシングを行い
治療は終了となります。
 愛犬の口臭が気になる際は、歯石の付き具合、
咬み方、などを診ていただき、さらに鼻水などが出れば
担当獣医師を相談してみてください。
 中には、歯の病気のこともあるかもしれません。

 手術は入院が半日で済みます。
また処置時間も30~1時間くらいですので
獣医師と相談してみてはいかがでしょうか?
 
パグの多発性肥満細胞腫の治療
 パグを飼われている方は
2頭目、3頭目と飼われる方が多いほど
好きな人にはたまらない魅力を持ったワンちゃんです。

 このワンちゃんの飼主さんも
パグが好きで、新しいパグを家に迎え入れた直後の出来事でした。

 飼主さんが、トリミングに出されたときに
右足にイボがあることをトリマーさんからお話をされ
トリミング後にそのまま、診察をご希望されました。

 すぐに、診察したところ、直径7mm程度のイボがありました。

 肥満細胞腫 術前

飼主さんに、病理検査を行いますか?と聞いたところ、
飼主さんは心配なので、すぐに検査をとおっしゃいました。
そのまま、生検での病理検査を行いました。
 結果は、4日後にでました。
結果は、悪性の『肥満細胞腫』グレードはpatnaic Ⅱ型でした。
パグの多発性の皮膚型肥満細胞腫はⅠ型が多いのですが、この子は、
patnaic Ⅱ型、Bostock 分類のⅡ型でした。
肥満細胞腫のグレード分類は病理医により、かなり変化があるといわれ
臨床医としても、かなり判断に困ります。

 肥満細胞腫 術後 直後

 本院では、肥満細胞腫の場合、飼主さんと相談のうえ、
遺伝子診断も行っております。
 これは、C-kit遺伝子変異検査というもので、
肥満細胞腫の新しい治療薬である、ビートナッツ、グリベックなどの
治療効果を確認する検査です。
 残念ながら、この子はC-kit遺伝子の変異は認められず、
新しいお薬を使用することはありませんでした。
 この子は、手術後からステロイド、さらにCCNU(ロムスチン)の
投与を行いました。

 肥満細胞腫 術後 3週間


 飼主さんと相談し、多発性のため、外科手術がメインの治療ではなく、
化学療法をお勧めしました。
飼主さんは、勉強熱心な方なので、インターフェロン療法、サプリメントなどを
お調べになり、質問されました。

 こちらも、論文などで情報を集め、飼主さんと協議し
化学療法を行うことになりました。
インターフェロンやサプリメントは今後、使うかもということになりました。

 化学療法は、今まで通り、CCNU、プレドニゾロンとビンブラスチンの
3剤の併用で治療を行っています。

 手術した後肢も皮膚が形成され、痛みも無いようで
元気に過ごしています。
 飼主さんの心労と心配は計り知れませんが、
わんちゃん、飼主さんと一丸となって、この病気に向き合いたいと
思います。

 パグの肥満細胞腫は多く報告されています。
多発化、単発かは経過を診ないといけませんが、
治療には、種々ありますので、担当獣医師とよく相談のうえ、
決めていただくのが良いかと思います。
また、飼主さんも心配でネットなどをみて、勉強されることは
重要です。そのことも獣医師とよく話合うことをお勧めしています。

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