北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。
プロフィール

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会
妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。
趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
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モルモットの膀胱結石は、モルモットの飼主さんの中では
有名な疾患で、本院でも手術になることが少なくありません。
この子は、昨年に膀胱結石を患い、本院で手術を行い、
再発もなく、手術の後も全く分からないくらいに治っていました。
しかし、飼主さんが血尿で来院する前に、
ほかの病気を疑い、レントゲンを撮った際に見つかりました。
またしても、膀胱結石です。
以前の結石は『炭酸カルシウム』で、
カルシウムの食事制限をするため、ペレットの主原料を
確認して、購入し、与えていただいていました。
飼主さんに、結石の手術をうかがうと、
症状が出ていないので、まだ行わないということで、経過を見ていました。
しかし、血尿の症状が出始め、飼主さんのほうから手術をと来院されました。
手術は、日帰りで、お腹を開けて、膀胱を切開し
膀胱結石を取り出し、膀胱の中を洗浄確認し、終了です。

この小さな、茶色のものが結石です。
小さいように思えますが、モルモットが700g位の大きさなので
モルモットにしたら、かなり大きく思えます。
手術時間は30分で終了しました。
モルモットの手術は、麻酔の時間との勝負なので、
いかに早く、出血を起こさないかです。
この子の出血量は、ほとんどなく、手術用の手袋に血がつかないくらいです。
手術中は飼主さんも、待っていただき、無事、夕方には帰宅となりました。
今までは、1泊してから退院としていましたが、
この子は、以前にも手術を行い、手術後の状態が良いので、
飼主さんと相談し、その日に帰宅していただきました。
再発予防のため、カルシウムの含有量の少ないご飯を探していますが、
海外でもなかなか無く、現在、フードのメーカーに探していただいています。
出血は2~3日で収まり、1週間後には抜糸となりました。
6才と高齢になってきており、
再発がないように、定期検診を行っていきます。
飼主さんも、現状、ネットなどを使ってお食事を探していただいています。
無事、手術が終わり、良かったですね。
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涙が多く出るワンちゃんが来院することが多くあります。
さまざまな原因で涙がたくさん出たり、涙が抜ける鼻涙管が
塞がったり、細くなり出ていることもあります。
治療法は、その原因により、鼻涙管の洗浄、食事の変更、
点眼薬、手術など色々と変わってきます。
この子は、眼のふちが内側に入り込み
まつ毛が角膜に当たり、炎症を起こし、その刺激で
涙がたくさん出ていました。
まつ毛を抜くという行為に関しては
獣医師によって、見解が異なるところですが、
抜くことにより、悪化することも多いという専門医もいます。
本院では、可能な限り、根治を願い、
抜くことよりは、手術、レーザーなどを使用した治療法を取り入れています。
この子も、両目ともに涙が多いと来院されました。
両目ともに、まぶたが内反しており、その刺激で涙がでるようです。

手術前に、飼主さんにも、まつ毛が目に入り込んでいることを
確認していただき、半導体レーザーでまつ毛の毛根をレーザーを
1秒くらい当て、何か所かレーザーを当てました。
このように、今までは、毎週のようにまつ毛を抜いたり、
目薬を入れたりしていただいた子も、軽い鎮静で改善するようになりました。
レーザーの問題点は、まつ毛が2度と生えないかというと
一生、必ず生えないというものではないようなのと、
眼の周囲の手術なので、鎮静が必要なることです。
レーザの治療は痛みもほとんどなく、
簡単に処置できるので、治療としての選択は増えていると思われます。
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