新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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多中心型リンパ腫
 14歳のワンちゃんが、飼い主さんと一緒に来院されました。
今までに乳癌、皮膚がんなどを克服し、数日前まで元気に
飼い主さんと生活されていました。
 ところが、数日前から食欲が落ちてきて、散歩も行きたくないと
来院されました。
 診察をさせていただくと、とくに異常所見はないので、
血液検査、レントゲンを行いました。
 結果は、白血球が軽度上昇している以外に問題はありませんでした。
しかし、飼い主さんがいう、「この子が食べないのはおかしい」という一言が気になり、
超音波検査を行いました。
飼い主さんも立ち会っていただき、超音波検査を見ていただきました。

脾臓の腫瘍

 このように、脾臓の腫瘍に血管が入り込み、血流が認められました。

検査の結果、脾臓に直径2cm大の腫瘤が見つかりました。
 検査後、飼い主さんと超音波で認められた腫瘤に関してお話をしました。

1.針を刺して検査するか。
2.試験開腹をして検査するか。
3.飲み薬で様子をみるか。     で相談しました。

 飼い主さんは、ご主人が癌で手術をし、現在、元気がないこと、
また、この子を誰よりもご主人が可愛がっていることから、検査を選ばれました。
検査の方法も相談し、試験開腹を選択されました。
 試験開腹までに、心電図、心臓の検査(超音波検査)、レントゲン検査を行い
他に腫瘍、リンパ節の腫脹がないことを確認し、検査を終了しました。

 手術は、試験開腹と言って、脾臓に何ができているのか、
また、他の臓器に異常がないか、さらに、取り切れるものなら取るという
検査と治療を兼ねた方法です。
 試験開腹には飼い主さんも立ち会い、手術は始りました。
お腹を開けて、脾臓をみると、明らかに腫瘤が認められました。

多中心型リンパ腫

腫瘤に割面をを入れて院内で顕微鏡で検査すると、ほとんどがリンパ球で占められていました。
診断は、『リンパ腫(悪性リンパ肉腫)』でした。
 血液系の腫瘍で、多くが多中心性の型です。
この型は、ワクチンや、健康診断の際、体表(体の表面にあるリンパ節)が腫れて
見つかることが多く、この子のように、体表リンパ節が腫れず診断されることは稀です。
 手術後、2日で退院し、大好きなお父さんと元気にしています。

 しかし、現在、この病気と戦うため、抗がん剤治療を始めています。
1日でも、大好きなお父さんと一緒にいるため、また、癌に負けないことを
お父さんに見せるため、小さな体で必死に頑張っています。

 何とか、1日でも長生きできるように、手助けができたらなと思っております。
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