FC2ブログ
新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会
日本獣医師会
札幌小動物獣医師会

妻、子供、犬3頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー
   自転車
   バイク
   川下り
   

 

 

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

乳がんの骨転移に伴う足の痛みに効果のある治療法
 乳がんは中高齢の犬に発症する疾患です。
早期に手術を行えば、完治することが多い悪性腫瘍です。
 この子は、13Kgの雑種犬で乳がんを患っており、
すでに肺に転移しています。

1402-1_190729_CHEST_0000_CV26629502_convert_20190923104110.jpg

肺転移に関しては、分子標的薬で進行を抑えています。
 前足を挙げて痛そうにしていると来院されました。
触診でも、痛がり、院内でも足をかばっていました。
レントゲンを撮らせていただき、肘関節の骨に骨吸収像を
確認しました。

1402-1_190729_UP_EXM_0002_CV26629502_convert_20190923104133.jpg

いわゆるパンチアウト所見です。
骨が腫瘍の転移により、溶けてくる状態です。
骨が溶けるので、かなり痛く、歩けないのも理解できます。
 飼い主様には、レントゲン画像を見ていただき
治療法をご説明させていただきました。

 現状、悪性腫瘍の骨への転移の場合、治療には
1、外科的に切除
2、放射線治療
3、骨吸収抑制剤
があります。
 飼い主様と協議の上、3、の骨吸収抑制剤である
ビスホスフォネート製剤(BP製剤)を使用することとなりました
BP製剤は、犬にとって、副作用も少なく、3週に1回の投与です。
最近では、ジェネリック品も販売されたので、以前より
治療費が安くすむようになりました。

 この子も、来院時は足をあげて、家でも寝てる時間が多くなっていました。
PB製剤は効果も早く、翌日から痛みが改善し、元気に動くようになったと
飼い主様も喜ばれていました。

 肺転移の方も、現在、内服薬により、進行が止まっています。
この子に、手術、放射線、化学療法は苦痛などの副作用が起こる治療は避けながら
残りの人生を少しでも楽にしてあげればと思っています。

 現在は、3週に1回の点滴で調子も良さそうです。
飼い主様の希望に添えた治療ができているので、飼い主様も
不安が減ったようです。

 乳がんがすでに転移している場合、
化学療法による治療は、犬にとっても大変です。
放射線療法は大学病院に行かないと行えません。
 
 乳がんの患者様に
分子標的薬
ミクロノミック療法
PB製剤などを組み合わせ、緩和治療に取り組んでいます。
転移して苦しんでいるのを見たく無い、だけど
何とかしてあげたいという気持ちに寄り添うような治療を
一緒に考えさせていただきます。


スポンサーサイト




copyright 2005-2007 新千歳動物病院のブログ all rights reserved. powered by FC2ブログ. designed by sherrydays.