FC2ブログ
新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会

妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   

 

 

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

猫の腎不全の新薬(ラプロス)の知見
 7歳以上の猫に腎不全が多いことは知られています。
現在、国内では猫の腎不全の治療薬は、3つの薬が認可されています。
その3つの薬は、

PC040305_convert_20171204172631.jpg

ACE阻害薬(ACEI):アンジオテンシンⅠからアンジオテンシンⅡへの変換を阻害し
昇圧系を抑制する。
カリクレイン-キニン系を刺激して降圧系を促進する作用
  商品名:フォルテコール(薬品名:ベナゼプリル)

ARB:アンジオテンシンⅡが作用する受容体を直接的に阻害して昇圧系を抑制する。
  商品名:セミントラ(薬品名:テルミサルタン)

ベラプロストナトリウム:プロスタグランジン(PGI₂)の誘導体で,
               抗血小板作用・血管拡張作用・血管内皮細胞保護作用。
  商品名:ラプロス(薬品名:ベラプロストナトリウム)

 猫の腎不全、3種類の製剤の特徴は

      錠剤・・・ACEI 、ベラプロストナトリウム
      液体・・・ARB

効果:3種の薬剤を比較した論文は発表されていません。
ACE,ARBの比較はあります。(2017年現在)

費用:ベラプロストナトリウム・ARB>ACEI(投与量による)

投与回数:ACEI 1〜2回・日
       ARB 1回・日
       ベラプロストナトリウム 2回・日

使用法:経口投与

現在、ラプロスを第一選択薬にしている病院は少ないようです。
大学病院の腎臓科専門医は、ラプロスが新薬であること、エビデンスが少ないこと
既存の薬で間に合っているということから、ラプロスを使用していないとセミナーで
講演されていました。
 当院でも、ACEIもしくは、 ARBを第一選択にしています。
ラプロスは、食欲不振の子に効果があると思います。
何人かの飼い主様からも、ラプロスにしたところ、元気になり
食欲が改善したという報告を受けています。
 腎不全が悪化した際に、ラプロスに変更し、改善したというより
元気、食欲の改善目的に使っています。
さらに、高血圧が改善しない場合、アムロジピンを併用できない場合
などにも効果があると思います。
 投与量は、1日2回 1回1錠と記載がありますが、
この量だと、血圧が低下する症例を経験しているので、
血圧を見ながら、1回半錠でも良いのかと思っています。

 このように、猫の腎臓薬は選択枝が増え、飼主さま、猫ちゃんの
要望に応えれるようになりました。
 その分、お薬の選択も大変になりました。
腎臓薬の選択は、お薬の形状(錠剤、液体)、価格、
内服の回数、重症度などから選んでいただいています。

 腎臓病を患っている猫ちゃんがいるご家庭は、
心配で、なんとかしてあげたい気持ちでいっぱいです。
そのために、少しでも有用な情報、改善する薬をご紹介しています。
 
 詳しくは、担当獣医師もしくは病院スタッフまで
ご相談ください。

スポンサーサイト

copyright 2005-2007 新千歳動物病院のブログ all rights reserved. powered by FC2ブログ. designed by sherrydays.