来院されました。
腫瘍は、お腹の皮膚に出来ており、かなり大きくなっていました。
飼主さんには、まだ7か月齢と若いこと、
このまま、経過を診ていても小さくなるより、大きくなる
可能性の方が高いことをお伝えし、手術のお話をしました。
飼主さんも、安全に手術が行えるならと
手術を希望されました。

手術は、吸入麻酔を利用し、行います。

手術は、可能な限り麻酔時間を少なくするため、
専門の麻酔医が付き、手術も電気メス、半導体レーザーを使用し
短時間で終了しました。
手術後、約3分くらいで覚醒しました。
当日にはきたくとなりました。
抜糸は、約7日後に行いました。
線維腺腫とは、乳腺に発症する良性の腫瘍です。
ハムスターでの発生は少なく、良性の腫瘍のため、
早期の外科切除で完治が可能です。
イヌやネコと異なり、早期の避妊による
予防などは分かっていません。
現在、ハムスターの腫瘍は、外科的に切除が可能になり
出血などの危険性も電気メス、半導体レーザー、超音波メスなどを使用する
事により、かなり、大きな腫瘍も切除が可能になりました。
当院でも、手術機器を駆使し、出血、麻酔の管理が可能になり、
手術を希望される方が増えています。
一番の問題は、麻酔管理です。
イヌ、フェレットなどと異なり、げっ歯類の麻酔は挿管による
弊害の方が多く、挿管を行わないことが多くなっています。
麻酔に関しては、術前に担当医から
飼主さんが納得するまで、お話をさせていただいております。
手術中も、飼主さんには、手術が終わるまで
病院内でお待ちいただいております。
今回の手術で、再発もなく、転移も無かったので
飼主さんは、とても喜ばれて、一緒に帰宅されました。