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新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 48歳
獣医学博士

獣医麻酔外科学会 評議員
獣医腫瘍学会
獣医皮膚科学会

妻、子供、犬4頭、猫2頭、フェレット1匹
と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   

 

 

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フェレットの肥満細胞腫
 ウサギ、フェレット、ハムスターを毎日のように診察しております。
その中でも、多頭飼育の多いのがフェレットです。
フェレットにはまり、2頭目3頭目と飼われる方は多いようです。
 
 この子も多頭飼育の中の1人です。
頭に何かがあるので、診て欲しいと来院されました。
見た感じはツメで掻いたように見えますが、
痒がっていないし、外傷も考えにくいということなので、飼主さんと御話をし、
1週間お薬を飲ませていただき、変化が無い場合は病理検査を含め手術をしようと決めました。
 
 お薬を飲ませても変化がないので、手術を行うことになりました。
フェレットは犬猫と同じように、血液検査、レントゲン、超音波検査など、
ほとんどの検査が行えるので、術前検査をおこない、手術に問題が無いことを確認し
下記のように留置、挿管を行い、手術を行いました。


フェレット 肥満細胞種1

フェレット 肥満細胞種2

 手術は無事、終了し、その日の夜にお返しいたしましt。
5日後、病理の先生から『肥満細胞腫』と結果が帰ってきました。
犬猫の場合、『肥満細胞腫』は悪性腫瘍ですが、フェレットの場合、良性腫瘍になっています。
この腫瘍はフェレットの場合、良性できれいに切り取れていれば問題ないのです。
 
 この子もきれいに取れていたので、問題はありませんでした。

 腫瘍は見た目だけでは分かりません。
ぱっと見ると傷のようにも見えますから。
 傷の場合、皮膚病の場合、1~2週間くらいで
改善する場合がほとんどなので、様子を診る場合は
1週間くらいをめどに変化がない、悪化した、大きくなったときは
病院に来ていただくか、ご連絡ください。

 『肥満細胞腫』の『肥満』は太っているからなるのではなく、
腫瘍化する細胞が大きく、花柳を含んでいるので、肥満と名づけられただけで
英語名は『mast cell tumor』といいます。
 
 犬猫でも、この腫瘍は多く、ほとんどの飼主さんに
『肥満細胞腫』ですよと伝えると、太っているからなったの?といわれます。
 太っていても痩せていても、肥満細胞腫にはなる子はなるので
心配されないでよいですよ。

 発生:フェレットでは一般的に皮膚に発生し、良性の腫瘍であるといわれている〔Brown 1997 b、Stauber et al 1990〕。 
  主に体幹に好発し、単独あるいは多発的に発生する。しかし、まれに脾臓や肝臓での発生もみられるが、内臓での発生、あるいは転移は不明である。
 
 症状:皮膚の腫瘍は平滑で脱毛を生じ、紅斑を伴い、可動性があり、大きさも約1cm以内のものが多く、皮下組織へは波及しない。また、掻痒を伴い、噛んだり引っかいたりするために、自壊して黒色の痂皮が形成され、慢性の肉芽腫と誤診されやすい。

 治療:抗生物質、抗ヒスタミン剤などの投与により、炎症を抑えることにより、一時的に改善するが、多くは再発する。しかし、良性であることから、一般状態に影響を与えることは少ないと思われる。皮膚での転移もみられることもあるが、内蔵への転移は不明である。(vmnから転記)
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