新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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猫の腸癌
 猫が下痢をしている、さらに痩せてきたといえば、一大事です。
猫は下痢をあまりしない動物です。
なので、犬や人のような柔らかい便ではなく、硬いコロコロとした便です。

 この子は以前から下痢と嘔吐、さらに徐々に痩せてきたので来院されました。
猫ちゃんを見ると確かに痩せて来て、見るからに弱々しくなっています。
でも、飼主さん曰く、元気だし、食事を欲しがるので様子を見ていたと言います。

 すぐに触診です。
猫の場合、かなりの確立で触診だけで、病気が分かります。
この子も、想像したとおりお腹に大きな腫瘍らしき感覚が。。。
 飼主さんにそのことを伝え、レントゲン、血液検査、超音波検査をおこないました。

 結果は腸管に腫瘍があり、腸の内腔が狭くなっており、
そこの通過障害で吐き気が起こり、痩せてきたようです。
 腸管の腫瘍は腺癌がほとんどで、中には抗癌剤だけで
改善するものもありますが、この子の場合、腸管の内腔が狭くなっているので
悪い部分を取り除かないといけません。
 早々に手術を行いました。
これが術中写真です。


猫の腸癌2

 手術は小腸を切除し、つなぎ合わせ、お腹の中のほかの臓器に問題ないか
確認し、お腹を閉じました。
 病理検査結果は、リンパ腫でした。


 猫の腸癌

 術後は化学療法を行い、現在も元気に過ごしています。
腸管に狭窄といって、内腔が狭くなっていなければ
化学療法でも改善しますが、ここまで狭くなっていると
化学療法だけではコントロールできません。
 
 猫の場合、よく吐くので、なかなか病気に気付かずに進行している場合が
多いように思えます。
 吐く+下痢もしくは痩せてきたということがあれば
早々に検査をお勧めいたします。
 触診だけでも分かることが猫の場合、ありますので
検査検査と思わず、来院されるのが良いと思います。
 
 化学療法(抗癌剤治療)に関しては
書きたい事が山ほどあるので、後日、書きます。

 この子は、現在、かなり太って元気すぎます。
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