新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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保存療法を行った十字靭帯断裂のコッカー
 前回のブログでも書きましたが、
犬の十字靭帯の断裂もしくは、損傷は
日々の診察でよく見かける整形外科疾患の一つです。

 治療法は、手術を行う場合、
手術を行わない方法の2つあります。

 今回は、手術を行わず、保存療法を選択した時の
治療法を説明したいと思います。

 多く飼主さんが、痛みが無いなら
可能な限り、手術をしたくないと思われます。

 この子の飼主さんも痛いなら可愛そうなので
手術を希望されました。
しかし、年齢が13歳と高齢なこと、
かつ、以前に肝臓の半分を切除し麻酔に対するリスクが
高いことなどから保存療法を選択されました。
 保存療法とは、外固定を行い、
疼痛管理を行い、手術などをせず、治すことです。

 この子は、トーマス・スプリントをいう、
固定器をこの子、専用に作成し、その子にその子に合うように
作らせていただいております。

トーマススプリント

 これが、装着した状態です。
この状態で、2~3週間、長い子では2か月くらい
この状態のこともあります。
治癒率は、論文上では91%(20kg未満)の子が
治癒したと報告されております。

 今までの話を読むと、十字靭帯の断裂は手術の必要性が
無いように、思われますが、保存療法で治癒したほとんどの症例で
将来、変形性関節症に陥るといわれています。

 このことを飼主さんに相談のうえ、
治療法を選択することをお勧めしています。

 この子は、年齢、持病の問題、生活環境などから
手術をせずに保存療法を行いました。
 
 現在は、スプリントを付けながらも
元気に生活をしており、排尿排便も問題なくしています。

 この後は、スプリントを外し包帯でバンデージを行います。
早くて3週間位で痛みが無くなると思います。
痛みが取れると良いですね。
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