さまざまな原因で涙がたくさん出たり、涙が抜ける鼻涙管が
塞がったり、細くなり出ていることもあります。
治療法は、その原因により、鼻涙管の洗浄、食事の変更、
点眼薬、手術など色々と変わってきます。
この子は、眼のふちが内側に入り込み
まつ毛が角膜に当たり、炎症を起こし、その刺激で
涙がたくさん出ていました。
まつ毛を抜くという行為に関しては
獣医師によって、見解が異なるところですが、
抜くことにより、悪化することも多いという専門医もいます。
本院では、可能な限り、根治を願い、
抜くことよりは、手術、レーザーなどを使用した治療法を取り入れています。
この子も、両目ともに涙が多いと来院されました。
両目ともに、まぶたが内反しており、その刺激で涙がでるようです。

手術前に、飼主さんにも、まつ毛が目に入り込んでいることを
確認していただき、半導体レーザーでまつ毛の毛根をレーザーを
1秒くらい当て、何か所かレーザーを当てました。
このように、今までは、毎週のようにまつ毛を抜いたり、
目薬を入れたりしていただいた子も、軽い鎮静で改善するようになりました。
レーザーの問題点は、まつ毛が2度と生えないかというと
一生、必ず生えないというものではないようなのと、
眼の周囲の手術なので、鎮静が必要なることです。
レーザの治療は痛みもほとんどなく、
簡単に処置できるので、治療としての選択は増えていると思われます。