新千歳動物病院のブログ
北海道の新千歳動物病院での症例(病気、手術など)を掲載したり、病院内で起こった事柄などを日々、書き込むブログです。 可愛い動物に起こったことを、飼主さんに向けて情報を発信していきます。

プロフィール

動物病院 院長

Author:動物病院 院長
関西出身 47歳

獣医学博士
獣医麻酔外科学会 評議員

妻、子供、犬4頭、猫1頭、フェレット2匹
ハムスター2匹と暮らしています。

趣味;登山、犬と一緒にクロカンスキー。
   フライフィッシングも超初心者です。

 

 

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ダックスとプードルの精巣停滞
 老齢の未去勢犬に精巣の腫瘍が多く発症します。
当院では、診察時、10歳以上になった未去勢犬の精巣を
必ず触診しています。

 この子、精巣の片方が大きくなり、気にされていました。
飼主様は、以前から精巣が大きくなっていることは
診察時に説明されて、ご存知でした。
しかし、年齢のことから手術に踏み切れず
徐々に大きくなった子です。

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精巣の腫瘍は、ほとんどが片側のみで
両側が大きくなることは稀です。
今回の子も、片側のみ大きくなっていました。

 手術は、老齢の子が多い腫瘍なので
麻酔には吸入麻酔薬のセボフルレンを使用しました。
さらに、人工呼吸器を使用し、手術前に、酸素室で酸素化を
行い、手術を行いました。
 手術時間は、約10分で終了します。
当院では、縫合糸を使用しない、半導体レーザーや
超音波メスを使用し、手術を行っております。
 お昼に、手術を行い、夕方には自宅に帰宅できます。
抜糸は、7〜10日後に行っております。

 精巣の腫瘍には、
・間質細胞腫
・セルトリ細胞腫
・精上皮腫    
の3種類があります。

 精巣腫瘍は、稀ですが、転移することもあります。
転移率は、セルトリ細胞腫、精上皮腫で約15%
間質細胞腫は転移しないと言われています。

 このように、精巣腫瘍は、陰嚢の中にある精巣では
簡単に触診で確認が可能です。
しかし、お腹の中に停滞した精巣は見つけることが困難です。

 トリミングや、自宅でのシャンプーをするときは
精巣の大きさや、形を確認してみてください。
 
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再発しやすい血管外膜細胞腫の外科手術
 犬の皮下にできやすい腫瘍の第1位は脂肪腫で
2位が血管外膜細胞腫と言われています。

 この腫瘍は、徐々に大きくなります。
特に、前肢、後肢の皮下にできます。
肘やかかとに多く発症します。
多くの飼主様が、ゆっくりと大きくなるので
経過を見ていることが多い腫瘍です。

 この子も、以前から腫瘍があり
検査をしませんか?とお話しをしていましたが
飼主様から同意が得られず、大きくなった腫瘍です。

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 さすがに、大きくなりすぎたため、
相談にいらっしゃいました。
 腫瘍の状態から、脂肪腫ではないことは
わかりましたが、悪性の腫瘍の可能性もあるため、
術前に病理検査を行いました。

 検査結果は、血管外膜細胞腫。
再発の可能性の高い腫瘍でした。
 この腫瘍の問題点は、マージンをしっかりと取らないと
再発を繰り返すことにあります。
 さらに、再発を繰り返すうちに、
悪性度が増すことも知られています。

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 今回、飼主様に、腫瘍の挙動や
再発のことをお話ししました。
再発の事は理解されましたが、手術で腫瘍を大きく切って
散歩に行けないのが、一番困るとおっしゃったので
必要最低限のマージンを取り、手術は終了しました。

 病理検査では、マージンは取れていると記載されていますが、
今まで、大型犬の血管外膜細胞腫では、再発する子を見てきたので
今後も、経過を見守りたいと思います。

 老犬になり、関節の周囲にイボがある場合、
この腫瘍の可能性が高いので、早期に手術をお勧めしております。
 どうしても、年なので、手術は。。。
とお考えになると思います。
 大きくなってからでは、手術時間も、麻酔も大変なので
飼主さまのご理解を得られるとありがたいです。

 
フェレットの腸内異物の外科手術
 フェレットは、何にでも興味があり
何でも、口に入れてしまいます。

 この子は、急に食欲なく、元気もないと
近くの病院で、診察を受けられ、治療をしていたのですが
改善しなかったので、病院からの紹介で診察をさせていただきました。

 診察中も、フェレットの元気さもなく、おとなしく
飼主さまも、いつもの元気がないと・・・。
 お腹を触ると、胃が腫れており、腫瘍のような塊は
触知できませんでした。

 血液検査では、大きな異常は認めず、
レントゲンで、胃の拡張と腸の動きが停滞していました。
 異物を疑ったのですが、飼主様は、異物を口に入れる子ではないと。。。
超音波検査では、十二指腸に異物らしき影があり、
再度、飼主様も相談しました。

 飼主様も、検査の結果から
心配なので、開腹手術を同意され、緊急で開腹手術を行いました。
 開腹の結果、十二指腸に異物があり、
同時に胃の中にも異物が認められました。
 腸に異物が閉塞し、腸が変色しています。

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 異物を取り出すと、毛?のようなものが出てきました。

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異物は、合計で4個、取り出されました。

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念のため、他の臓器も、確認しましたが、異物は認められませんでした。
 手術は、1時間で終了し、2日後に無事退院されました。 
 
 異物は、毛の塊で、飼主様のおっしゃる通り、
異物というより、絨毯の毛や、飼主様の毛を食べて、
胃の中で、毛球になり腸に閉塞したと推測されました。
 このように、猫や、フェレットなどの肉食動物は
胃の中で、毛玉を作りやすく、毛球症になることが知られています。
 フェレットは、猫と違い、吐いて出すことが苦手なので、
腸閉塞の原因になることがよくあります。
 フェレットを飼っている方は、床に落ちた毛を食べていたり、
拾い食いの癖のある子には十分に気をつけてください。
さらに、毛球予防に、毛球予防のサプリメントなどを
定期的に与えることをお勧めしています。

 退院時、飼主様は、元気で、食欲のある、
いつもの状態に戻った、我が子を見て嬉しそうでした。


 
猫の慢性嘔吐の鑑別診断に用いた内視鏡検査
 猫の慢性の嘔吐は毎日のように来院されます。
ほとんどの症例が、レントゲン、血液検査、超音波検査で
確定診断がつきますが、月に数例、確定診断がつかない
症例が来院されます。
 
 この子も、週に1〜3回嘔吐すると来院されました。
検査を行ったのですが、確定診断に至らずでした。
飼主様は、飲み薬で改善しているので様子を見ていましたが、
やはり、心配で内視鏡検査を希望されました。

 犬と猫の内視鏡検査は、人と同じ、オリンパスや
フジの内視鏡を使用しますが、動物用の細くて長い
スコープが発売されています。

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 内視鏡検査時は動かないよう、気管チューブを使用し
吸入麻酔を使用し、不動化してから検査を行います。

 人と同様に、、数時間前から
絶食は行いますが、絶水までは行いません。

 内視鏡は、口の中、咽頭、時には、鼻の穴、
食道、胃、十二指腸、小腸まで観察します。
 慣れた獣医師だと、難しい手技ではありません。

 内視鏡での消化器を観察後、ほとんどの場合、
病理検査も同時に行います。
犬の内視鏡での診断は、胃腸炎、大腸炎が多く
胃がんや腸の癌など、極めて稀ですが、
Mダックスでは、消化器型リンパ腫が多く発生します。
 
 猫の胃腸炎の原因は、食事、自己免疫、感染症がほとんどで
内視鏡検査により、確定診断が出ます。
 治療法は、粘膜保護剤などを使用します。
多くの胃腸炎は、食事療法で改善しますが、
内服薬も併用しないと改善しないこともあります。

 慢性嘔吐、慢性の下痢軟便が続く場合は、
血液検査、レントゲン、特に、超音波検査を行い、
改善がない場合は、内視鏡検査を行ないます。

 一昔前では猫の嘔吐は、毛玉が原因のことが
ほとんどですが、現在では、キャットフードに改善により
毛玉が原因である、毛球症は皆無になりました。

 難治性の嘔吐などは、
内視鏡も含め、総合的に診断が必要になるため
治療方針と検査方針を担当医と、相談の上、
決めていただいています。

 
犬の肛門粘膜過形成の外科手術
 肛門からの出血を心配され来院される犬は多くいます。
この子は、肛門からの出血ではなく、肛門からイボが出て
出てきたら飼主さまが、指で肛門に押し戻していたコリーです。

 確かに、来院時も肛門からいぼ痔のようなものが出ていました。

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飼主さまも、毎回、指で肛門に入れるのは
可哀想ということで、急遽、手術となりました。

 手術といっても、悪性の腫瘍ではないので
超音波メスを用いて、1分で終了です。

 術後は、このように
全く出血もなく、切除されています。

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 次回の排便からは
血も出ず、飼主さまのても煩わさず
みんな幸せに生活できます。
 
 動物医療も年々、進んでおり
今までの医療器具では難しかった手術や
治療法も確立されています。

 可能な限り、動物に負担のない医療
治療法を考えており、専門の先生にもご紹介させて
いただいております。
 
 ご不安なことがあれば、
スタッフまで、ご相談、ご質問ください。


 

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